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アクセス・診療時間午後は、IPSG代表 稲葉 繁 先生と、チュービンゲン大学教授 ヴェーバー先生の講演です。
IPSGの軌跡と欠損(歯の抜けた状態)や顎関節症の治療法と、ドイツ最新の治療について学びます。
稲葉先生は1978年にドイツ チュービンゲン大学に留学し、シュルテ教授のシステム化された顎関節障害の診断治療法を体得しました。
また、同大学のエーリッヒケルバー教授のもとで部分欠損症の治療法のテレスコープシステムを学びました。同時に現在の上下顎同時印象法による総入れ歯治療の開発に影響を与えた、ルドルフ シュトラック教授・ハンス シュライヒ技工マイスターの知識を学びました。
現在、IPSGの4つの柱の・咬合の診査診断・咬合からのアプローチの顎関節症治療・上下同時印象法による無歯顎症治療・テレスコープシステムによる部分欠損症治療について、30年経過したものや、最新の症例を動画を交えながら講演していただきました。
私が言うのもなんですが素晴らしい講演でした。「咬合」という歯科医療の基本から、それが原因として起こる疾患や咬合を失った方への機能改善の治療がシステム化されていました。
私もこの技術を取り入れていて、とても経過が良く患者さまに喜ばれています。IPSG副会長として後世に残していきたい稲葉先生の知識と技術を再確認できました。
稲葉先生が留学した後にチュービンゲン大学に入り、現在 ドイツのインプラント・テレスコープの最高峰の教授としてチュービンゲン大学主任教授をしています。当時30代で役職に就いたということで話題になりました。
座長は、Weber先生のもとに留学されていた、神奈川歯科大学付属横浜クリニックインプラント科教授の林昌二先生にお願いしました。
元ヨーロッパ補綴学会会長ということで、補綴治療についてブリッジ治療からインプラント・テレスコープ治療まで、ご自身の症例はもちろん学生の症例までも発表していただきました。
現在、世界的な金属価格の高騰でテレスコープ治療時の貴金属使用が困難になり、近年の技術革新で放電加工などをしてコバルトクロム合金を多用しているとのこと。しかし、テレスコープシステムに必要な貴金属のような特性が得られないため、フリクションピンなどのアタッチメントを併用としていました。
また、インプラントとテレスコープ入れ歯治療の融合をすることで、通常インプラントでは、歯科医師が着脱しメインテナンスするので患者様はできませんでしたが、テレスコープシステムのリーゲル技術をコンビネーションすることで、天然の歯とインプラントを連結することができ、ご自身で着脱可能な方法となり大変有効であるとのことでした。
個人情報の関係でコンビネーションなどの治療の写真をお見せすることすることができないのですが、あまり日本ではみられない方法を目の当たりにできました。
最後に
「今回の講演は、補綴初心者にも、何が実践できるか。その上のレベルではどんなことができるのか、という視点を持つことが大切です。
そして、経験を積んだ補綴家の先生方にも、ご自身の患者様に対して、最先端技術をどのようにして臨床応用に変えていくことができるのか、というヒントになったと思うので、ぜひ実践していただきたいと思います。」
と、アドバイスをいただきました。
千葉県松戸市 ひかり・歯科クリニック