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日本人の死亡率と誤嚥性肺炎

現在、日本の死因別での死亡率は、1位:悪性新生物、2位:心疾患、3位:脳血管障害、4位:肺炎(女性は3位)です。

日本人の死亡原因

最近、ニュースなどで肺炎について耳にすることが多いと思います。それもそのはず、80歳以上の死因の第1位は肺炎なのです。また、そのなかの約30%は要介護の方の誤嚥性肺炎が原因なのです。

誤嚥性肺炎とは、口腔・咽頭の細菌を含んだ唾液を知らぬ間に気管へ吸引することによって、肺の中で菌が増殖して起きる肺炎のことです。

肺炎の原因となる微生物

真菌類・・・(ガンジダ菌)
細菌類・・・歯周病菌
肺炎球菌・・・インフルエンザ菌 黄色ブドウ球菌 緑膿菌 結核菌
ウイルス類・・・HSV VZV (ヘルペス類)

誤嚥性肺炎にかかりやすい方

・おもに抵抗力の低い高齢者の方や、麻痺がある方
・嚥下反射や咳反射の防御機能低下の方
・嚥下障害(飲み込むことに問題がある)

特に高齢者の方が多く使用する入れ歯には、口腔内常在菌叢やう蝕、歯周病関連細菌の微生物叢が含まれているデンチャープラークが存在し、原因の一つでもあるカンジダ菌、う蝕、歯周病菌の比率が高いことが挙げられます。

よって、上記のように欠損症の治療をなさっている高齢の方は、デンチャープラークがたまらない、適合のよい入れ歯の使用や、口腔内の衛生管理をすることが予防になります。

また、飲み込むこと(嚥下)に問題がある場合、全身症状がなく軽度の症状であればラビリントレーナーという器具を使用し、機能の向上をして誤嚥を予防することができるのでご検討いただくとよいかもしれません。

千葉県松戸市 ひかり・歯科クリニック 院長 岩田