JR常磐線・武蔵野線「新松戸駅」より徒歩10分

アクセス・診療時間

多数歯欠損症は人工臓器治療

2020年に世界的なスポーツイベントが日本で開催されます。

それに同時に身体に障害がある方のスポーツ大会も開催されます

この方々は体のハンデだけではなく心の傷も乗り越えた素晴らしい人だと私は思っております。

スポーツはほとんどが地球の重力に逆らって行うものだと思います(水は水圧になりますか)。体の部分を失ったことにより義手や義足を利用し臨んでいます。

これらは人工臓器と言われて良いのではないでしょうか。失った部分の感覚を人工的なもので補い自分の感覚を取り戻し、時にはそれ以上の能力を発生する。

人間には視・聴・嗅(きゅう)・味・触の五つの感覚があります。

また、私たちの口腔を扱う医療では、摂食・咀嚼・嚥下と言う食べる機能の中にこの五感を使うことが含まれております。

また意思疎通を表す発音や笑顔を作ることにも歯科医療は大切な役割を持ちます。

五感の中で咀嚼時の味覚だけじゃないのかと思われるかもしれませんが、食物を口に入れる前と後もとても重要なんです。

摂食は食物を見て、匂いを嗅いで、調理する音を聞いて、食べる意欲をたかめ、唾液を出して食事する準備をします。

咀嚼は舌と歯で食材を塊状にして飲み込む準備したり、食感や味を感じ最大限に食を楽しみます。

嚥下は塊を無意識のうちに肺への道入口を塞ぎ、食道と胃への誘導につなげていくのです。

口の中の大きな欠損がある場合は、この工程がなかなかうまくいきません。

これがうまくできないと高齢期には死活問題になります。

現在、摂食嚥下のリハビリテーションが活発に医療施設や介護施設で行われているようですが、これらはもともと歯科医療が咀嚼の治療を含めて指導するべきなんですね。

欠損症には義歯やインプラント治療があります。

いずれの方法でも失った本数が多い方にはこれらが人工臓器であると言う自覚をすることが多いでしょう。

最近、面白い話を聞きました。

ほとんどの歯を失った方が多数のインプラント治療で改善し、よく噛めるようになった。

ここまでは素晴らしい話なのですが、よく噛めるようになったために人工物が破損してしまうため、咀嚼筋にボトックス注射をして筋力をコントロールする方法をおこなっている。

この話は皆さんはどう思いますか?。

私は治療のために二次的障害が起こる方法は問題があると思います。

そして、この話にはとても難しい問題が隠れています。

それは歯科医療はただ単に人工の歯を作るだけでなく、咀嚼筋や顎関節、神経筋機構をバランスが取れたもにすることがとても重要だと言うことです。

私は多数歯欠損症の治療には精密検査の診断から人間の平均的基準や解剖的指標を利用し、顎関節や咀嚼筋を考えたかみ合わせのテレスコープ義歯を創造しています。

また、それらは良く機能するのでまさに人工臓器の治療しているといっても過言ではありません。

しかし、私は歯科医療による人工的な治療は、食物を食器を使って食事をとるように、栄養を取るための1つの精密な道具だと考えてくださいといつも患者様にはなしています。

なぜなら、道具として意識することで大切に衛生管理したり適切に利用しようという気持ちが生まれるからです。

メインテナンスで受診するたびに患者さんとお話をして年齢に応じた対応をすることが歯科医師の重要な役割であると考えているからです。

そんなことを思いながら、来年のスポーツイベントもとても楽しみにしているのです。

千葉県松戸市 ひかり・歯科クリニック